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台 湾 の 優 勢 と チ ャ ン ス
台湾の優勢
1.
地理的位置が中心に適し、基礎的建設が完備し、生活水準が高い
   台湾はアジアの中央、中心に位置し、アジアの7大都市に3時間以内で到達することができる。その土地は香港、シンガポールより広く、基礎的経済建設及び一般生活水準も中国の沿岸都市よりはるかに優れている。こうしたことから、国内外の民間企業のもっとも理想的な投資地点の選択肢である。世界最大のヒューマンリソースコンサルティング機構のマーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング(Mercer Human Resource Consulting)の2004年末の調査報告において、台湾の台北の生活の質は中国の上海や北京よりはるかに優れていると指摘した。また、別の著名な国際ヒューマンリソース機構ECA Internationalもまた、2005年の調査報告において、台湾の台北市はアジアにおける外国人が最も住みやすい地区の第7位に位置し、タイのバンコク、韓国のソウル及び中国の北京よりも優れていると指摘している。

2.
環境の基本面が強く、経済発展の将来性もある
   台湾は2003年下半期、世界の景気が徐々に回復してきた後、経済活力がこれに伴って強力に上昇し、2004年の経済成長率は6%を超え、2005年の予想はわずかに4%前後に下がったものの、ファンダメンタルズでは穏健な成長であった。台湾の民間消費力が強く、企業に活力と変化に対応する弾性が強くあり、加えて製造技術の実力が特に優れており、国際比較評価あるいは市場資金においても皆、将来の台湾の経済発展の将来性に期待を持っている。

3.
製造の基礎が充実し、産業のレベルアップに良好な条件を提供
 

 台湾の製造技術は特に優れており、2005年にはすでに世界第2の情報ハードウェア生産国となっている。台湾の民間企業は「国内受注、海外生産」というモデルを運用し、その製品は半導体、オプトエレクトロニクス、情報、通信などの項目を跨ぎ、その中のノート型パソコン(NB)、マザーボード(MB)、ワイヤレスネットワーク製品(WLAN)、液晶モニター(LCD MNT)、デジタル顧客宅内機器(DSLCPE)及び光ディスク製品(ODD)などの世界でのシェアはすでに7割を超えており、世界一となっている。半導体業においては、2004年も台湾半導体業生産額は約1兆990億新台湾ドルに達し、2003年と比較して34.2%の成長であり、2005年の生産額は1.2兆新台湾ドルになると予想されている。その中でも、台湾のマスクロム(MaskROM)、ICパッケージなどの生産額、生産量はすでに世界一である。また、DRAM生産額もまた世界第3位に位置し、米国のDRAM生産額に匹敵している。材料特殊化学業に関して、台湾の材料と特殊化学産業の上・中・下流の構造は完全に整っており、年平均の生産額は約400億超米ドルであり、国内及び世界の各大市場に供給している。中でもABSの生産量は世界一であり、PTA、PU合成皮革、TPEなどの生産額は全て世界第2位に位置している。現在、台湾の材料と特殊化学産業は、高付加価値製品の方向へ積極的に発展しており、特にハイテク電子情報産業への応用においての将来性が強く期待されている。たとえば、2004年、台湾が発光ダイオード(LED)産業における生産額はすでに世界の26%を占め、日本に次ぐ世界の二大供給国となっている。このほか、材料と特殊化学産業も台湾によって国家発展の重点産業に列せられており、将来はオプトエレクトロニクス、電子材料、基礎化粧品などの関連材料の方向へ発展していく。

 機械産業について、台湾の機械産業は輸出、あるいは国内向けにおいても皆好成績であり、中でも木工機械は世界三大、紡織及び既製服機械では、世界四大、工作機械においては世界五大の位置を占めている。台湾の機械産業は現在、精密化、自動化の方向へ積極的に発展しており、「兩兆雙星」の半導体と映像モニターの二大産業の周辺で必要とされる生産設備も提供し、精密工作機械などの精密機械産業の更なる大幅な成長を促すものである。

つまり、2004年台湾が世界市場においてシェアトップの製品はNB、MB、ABS樹脂、WLAN、IC製品、DVDレコーダー、グラスファイバーなどを含む30項目を超える。また、生産額ランキング第2位には、IC設計、デジタルカメラ、PU合成皮革など多数が含まれる。生産額ランキング世界三位の、DRAM、LCD、ナイロン繊維などを含む数項目である。台湾の優れて堅固な製造技術は台湾産業の未来のレベルアップにおいて優れた後ろ盾となる。

4.
企業の変化に対応する弾性の高さ、溢れる創業精神
   台湾企業の経営は弾性に富み、よく環境に適応し景気の変化にも素早く対応できる。これにより、欧・米・日のブランド企業がもっとも好む相手先ブランドによる代理設計製造(ODM)の選択対象となっている。また、台湾は創業精神が旺盛で、今日規模のある大企業、あるいはどこにでも見られる中小企業でも、その中には、ゼロから起業した比率が極めて高く見られる。また、産業が一定の規模に達した後も積極的に対外投資を行い、経営の歩と実力を進めていく。これらの創業の力が台湾の産業の発展と経済成長を動かす重要な動力なのである。

5.
人的資源の質が良く、労働力の状態が良い
   UPSグループの華僑である台湾区総経理蔡永瓏(BenjaminChoi)は、2004年の最初の訪問中、台湾社員の教育水準はたいへん高く、人材の質も全体的に言って非常に良く、作業効率も日本及び中国大陸の社員よりも優れていると語ったことがある。これは台湾の国際競争における優勢である。そのほか、BERIのたいへん公的信用のある労働力評価報告(LFEM)によると、台湾は「労働法規」、「相対生産力」、「労働者の作業態度」などの副指標は全て世界で上位5位に位置し、また「技能水準」の一項目においては世界で上位10位に位置している。これにより、2003年から2004年まで連続2年にわたり、台湾の労働力の状態はシンガポールとスイスに次いで、ベルギー、米国と並ぶ世界第3位に位置している。

台湾の発展の契機
1.
企業経営のレベルを上げ、産業構造を改善する
 

 台湾企業は素晴らしい変化へ対応する弾性を備えており、台湾の人材も素晴らしい素質をもち、仕事に誇りを持ち、作業効率もあるが、世界の産業の分担作業において、台湾産業は付加価値が最も高いスマイルカーブの両端には位置しておらず、付加価値の比較的低い製造部分に位置している。これにより、IMDは「2005年世界競争力年鑑」において、台湾の作業時間は一人当たり平均毎年2000余時間にも達し、世界一となっていることを指摘している。台湾製造業は世界一の生産、設計効率は台湾の人材が過分な仕事の代価でもある。

 作業時間の超過、過度な仕事量のほか、国外大メーカーの注文コストの低さが台湾企業の負荷の限界を超えた際、台湾企業はやむなく工場を人的コストのより低い国家へ移動し、台湾の工場を閉鎖し、残った台湾のホワイトカラー社員は自己の価値を証明するためにさらに長時間作業を続けなければならなくなってしまうのである。台湾製造業のエンジニアは、国外の発注元メーカーが設定した仕様を受け取り、絶えずより良い開発技術と量産技術を研究し、最短時間で製品を引き渡すため、やむなく作業時間を延長し、個人の休息の時間を圧縮している。サービス業であっても、「お客様は神様」の顧客サービスにより、同じくサービス業人材の作業時間の超過と仕事量の超過を導いている。

 国内の人材バンクの調査によると、個人の競争力を高めるため、自発的により多くの仕事と挑戦を引き受け、産業構造の転換の中で生き残るために絶えず新しい技能を学習しなければならず、新しいチャンスをつかむために、必ず外部と絶えず接触しなければならない。仕事を保持するために、より多くの仕事をして解雇されないようにしなければならない。以上が台湾の職場で仕事をする取材対象者が考える仕事量の超過を招く大きな四つの原因である。

そこで、将来台湾が世界の産業の分担作業の役割が、産業価値が付加価値が高く、もっともイニシアチブを取れる方向へ行くことができる場合を除けば、国際経済の景気が下降した際、台湾社員の過労現象が変わることは簡単ではなくなる。台湾産業全体を上昇させたいのならば、ひとつは違いを作り出すこと、ビジネスチャンスを具えたオリジナリティーある製品を創造し、これをもとに仕様を制定し、次にはブランド投資を行うこと。ふたつには、高度な無形資産と将来性を具えた産業へ投資を開始すること。台湾の現在のハイテク産業を例にすると、ほとんどハードウェアの製造、設計に偏っており、これにより2004年の台湾のソフトウェア工業、情報サービス業の総生産額は、同年の台湾の情報ハードウェア工業生産額の二分の一に満たない数字となっている。これと世界のソフトウェア工業、情報サービス業の生産額は報ハードウェア工業の生産額をはるかに上回っており、且つ、その差は広がりつつある趨勢とは逆であり、台湾ソフトウェア業界にはたいへん大きな発展のスペースがあることが明らかである。同時に台湾の堅実な人材と基礎技術をベースに、ソフトウェア業界の開発のポテンシャルは無限であり、IBMやMicrosoft、Phoenixなどの世界の大ITメーカーが等しく台湾で研究開発の布石をすでに進めている。これは台湾のハイテク産業の発展にとって有益である。いかに台湾企業経営のレベルを上げていき、産業構造を改善するかは、台湾政府、企業と社員が一体となって考えを改めることがまだ必要であり、それがあってはじめて将来のより厳しい世界の競争の中で生き残っていくことができる。

2.
産学協同を拡大、産業の研究開発能力を強化
   IMDの「2005年世界競争力年鑑」中で、台湾の研究開発費用の投入程度と基礎研究及び科学技術論文における世界のランキングにおいては米・日・カナダなど科学技術先進国に遅れを取っているばかりでなく、韓国、中国などのライバルにも劣っている。このほか、台湾がキーとなる専門あるいは技術領域において、科学技術マーケティング、品質管理、知的財産策略、技術評価、法務などの人材が極めて不足しており、政府が投入する研究開発費はGDPの比重において3%に足らず、台湾企業が国内で研究開発センターを設立する際、研究開発人員の不足の問題にあたる事が多い。同時に人材管理、計画管理から、研究成果をいかに市場のマーケティングと協調させた関連の構造とするかについて、情報あるいは頼りになる前例がないのが常となっており、自ら模索するしかないのである。これは、韓国の研究開発費の投入がすでにGDPの3%に達し、また、企業の研究開発構造が全面的に始動しているのと同日に語ることができない。これに基づき、台湾政府はすでに高等教育の重視と研究開発上の投資規模と生み出される効果について強化し、基礎研究、高等教育水準、科学技術人材の養成、論文の発表、パテント数量及び引用成果などを含めて台湾の研究開発の力を上げ、ならびに民間企業が産、学、研、国際企業及び外国研究機構間の完全で開放された、緊密且つ素早い知識と情報プラットフォームの構造の成立に協力し、技術の評価や、取得と革新に利用し、台湾産業の長い競争力を強化する。

3.
台湾のベンチャー投資環境を応援し、産業の革新の活力を刺激する
 

 台湾には多くの創業者がいるが、大半はコピーモデルあるいは家族型の創業である。言い方を換えれば、科学技術と知識の運用を行い、革新をおこなうことについて、知識型企業の創業活動と知識管理作業者などの課題の上に大衆資金を運用する。これは多くの台湾の創業者にとって、いまだ浅く、なじみのない概念にとどまっている。これにより、経済のグローバル化による厳しい競争に向かい合い、台湾はすでに徐々に新興産業を生き残らせることができる環境に向かっている。将来、もし台湾社会が個人の文化をより開放し、尊重する方向へ方向転換し発展していくならば、若者が革新的事業と創業活動を行うことを応援するというある種の気風が形成され、かつまた構造上、協力ときっかけを提供し、同時に管理教育もまたさらに革新管理、創業管理、科学技術管理などの新議題が重視されるようになり、これにより多くの科学技術と管理の素養を兼ね備えた企業家が養成でき、グローバル経済の競争の挑戦に対応するため、産業を革新する。これに鑑みて、2004年、政府は以下が含まれる民間の創業及びベンチャー投資を応援する政策を打ち出した。

 
(1.) 民間のベンチャー投資を積極的に応援する
  財政部が発布した修正「ベンチャー投資事業範囲と指導方法」第7、8、9、及び10条において、ベンチャー投資事業の投資と運用範囲を大幅に緩め、サービス業まで拡大できるものとした。これにより新興産業と起業に協力する。
(2.) 保険業の資金を積極的にベンチャー投資及び公共事業に投資することを奨励する
  財政部がすでに修正した「保険業資金特別案件の運用と公共投資審査方法」は、保険業者の資金運用規定を大幅に緩め、保険業者のベンチャー投資事業の奨励あるいは、電力及び道路などの公共建設案件に投資することに助けとなることが予想される。
(3.) 知識サービス業の発展を積極的に推進する
  行政院のすでに通過した「サービス業発展綱領及び行動プラン」は、"BrightenTaiwan'sSmile"を以って、未来の台湾のサービス業の発展とサービス内容(Service)、市場(Market)、革新(Inno-value)、生活(Life)、就業(Employment)などの方向を示し、台湾が世界の産業連鎖の中で新しいポジションを探すものとする。2004~2008年、台湾の知識集約サービス業の平均実質成長率は8.0%に到達すると予想されており、重要な発展戦術は以下を含む。
 
地方政府と協調して、現行の土地使用区分管理制限規則をサービス業の管理制限に対し緩め、並びに申し立て委員会を設置する。国営事業用地は「機関用地」を以って管理制限されず、経営の活性化に利する。
 
特許業の審査許可制度を検討する。
 
国外の著名な研究訓練アカデミーと、大学を台湾に招き人材育成を奨励する。
 
部分的に商業化価値を具える政府業務を専門能力を具える業者に開放することを行う。
 
政府がすでに公開したデジタル化資料を民間の付加価値応用開発に提供する。
 
ビジネス発展研究所を速やかに成立し、サービス業の指導策略計画に提供する。
 
現在の「革新育成センター」機能を強化し、中小企業がサービス業方面で革新研究開発、人材育成、電子ビジネス、資金、情報及び事務などの支援を行う。
 
サービス業審査許可設立法令規則を「ポジティブリスト」から「ネガティブリスト」へと改正する。
 
文化創意などのサービス業を「産業レベルアップ促進条例」の新興重要策略性産業の奨励範囲に積極的に組み入れる。
 
サービス業の発展に必要な資金源を積極的に拡大する。
 
無形資産の価値評価構造を打ちたて、知的財産文化の創意製品、無形資産を担保とした融資と価値評価知識の連結を持続して強化する。
 
「サービス業特別案件計画事務所」を成立する。
 
各サービス業は優先推進項目を以って旗艦計画を策定し、推進を強化することができる。
2003~2008年台湾知識集約サービス業の状況
項目 2003年 2008年圖片_註解
実質生産総額
(GDPに占める比重)
知識集約サービス業
3.09兆新台湾ドル圖片_註解
(31.0%)
4.54兆新台湾ドル(35.6%)
就業人數圖片_註解
(佔全國就業比重)
知識集約サービス業
160.0万人(16.7%)
184.9万人(18.1%)
   
注: “f”を目標値とする。
資料出所:1工業研究所;2経済建設委員会人材所。

4.
より生活品質を重視し、台湾を世界の人材バンクに
   台湾は今日、極めて良好な生活水準であり、民間消費は旺盛で、生活、レジャー市場の製品あるいは、流通サービスはたいへん活発である。だが、台湾はいまだに環境汚染があり、全島交通システムに利便性を欠き、居住品質もまだ発展の余地があるなどの問題がある。そこで、現在、台湾は資源配分をより適切に、より効率のよい行政システムを行う方向に発展しつつあり、そして、より個人を尊重し、生活品質を重視する社会価値へと発展していき、台湾が世界の人材が住みたいと思う場所のひとつになることが期待される。台湾が世界の人材バンクとなったそのとき、台湾の国際競争力も大幅に上がり、グローバル化した経済競争に立ち向かう。


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